2023.10.25 [イベントレポート]
稲垣吾郎「また帰ってくることができて光栄」新垣結衣&磯村勇斗らと東京国際映画祭に“凱旋”
正欲
©2023 TIFF

第36回東京国際映画祭コンペティション部門に選出されている『正欲』が10月25日、公式上映され、主演の稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香、岸善幸監督がTOHOシネマズ日比谷での舞台挨拶に臨んだ。

本作は、第34回柴田錬三郎賞を受賞した朝井リョウ氏の同名小説を、『あゝ、荒野』の監督・岸善幸と脚本家・港岳彦が再タッグを組み映画化。家庭環境、性的指向、容姿などさまざまな“選べない”背景を持つ人々の人生が、ある事件をきっかけに交わり合っていく姿を描く。

稲垣にとって同映画祭のコンペティション部門は、『半世界』と『窓辺にて』が2度観客賞を受賞するなど、ゆかりが深い。「またこの場所に帰ってくることができて光栄です」と挨拶すると、「この映画祭は、映画を愛する人には特別な場所。世界中の人に観ていただける機会を嬉しく思っています」と笑顔を見せる。
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稲垣は、本作で横浜に暮らす検事の寺井啓喜を演じた。新垣や磯村とは重要なシーンで対峙する関係性だが、今作が初共演。「普段からドラマや映画で活躍する姿は見ていたので、共演できるのがとても嬉しかった」と感想を述べると「皆さん、普段の表情とは違う顔がスクリーンには映し出されています。皆さんが登場人物になり切ってくださったので、僕は自然と役に誘われて気持ちよく演じることができました」と感謝を述べていた。

広島のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月を演じた新垣は、「稲垣さんとご一緒したシーンはとても濃厚でシリアスな場面だったので、一つのシーンを作り上げるために一緒に力を尽くすことができて光栄でした」と語ると、稲垣は「これまで新垣さんが出演してきたいろいろな作品やビジュアルのイメージが覆されるような姿が観ることができます」と劇中の新垣の表情を最敬礼だ。
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磯村は稲垣との共演に思いを巡らせ、「稲垣さんとのシーンはわずかだったのですが、忘れられないぐらいの緊張感のあるシーンでした。そのときの稲垣さん演じる寺井が本当に怖くて、僕は何もしなくてもスッと役に入ることができました」と互いに高め合う関係性で対峙できたと明かした。

岸監督は「世界には大多数と呼ばれている人たちがいる一方で、そのカテゴリーに入らないマイノリティの存在もある。そのマイノリティのなかのマイノリティの存在を丁寧に描いていることがとても衝撃的だった」と作品の持つメッセージ性に惹かれたことを明かすと、稲垣も「人それぞれの個性を認め合うことの大切さ、その個性を発見することの喜びを感じていただける作品になっています」と同調していた。

第36回東京国際映画祭は、11月1日まで開催。
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